トラウマは、過去の出来事だけで終わるものではありません。怖かったこと、助けが来なかったこと、守ってもらえなかったこと、誰にも分かってもらえなかったことが、身体や神経の反応として残り続けることがあります。
眠れない、人の顔色を読んでしまう、小さな音にびくっとする、急に身体が固まる、何も感じなくなる、親密な関係が怖くなる。そうした反応は、弱さや性格の問題ではなく、かつて危険な環境を生き延びるために身体が身につけた生存反応として理解できます。
このカテゴリーでは、トラウマ、複雑性トラウマ、PTSD、解離、過覚醒、身体反応、愛着の傷、対人関係の苦しさ、そして回復のプロセスについて、臨床心理学とトラウマケアの視点から解説しています。
トラウマを「治すべき異物」として扱うのではなく、その人が生き延びるために必要だった防御として丁寧に見ていくこと。そこから、身体が少しずつ安全を学び直し、自分の感覚や人生の輪郭を取り戻していく道筋を考えていきます。